今回ご紹介するのは、**椅子に座ったままできる「もも上げ運動」**です。
もも上げ運動では、股関節やお腹周り、太ももの筋肉を使います。歩くときに脚を前へ出す動きや、椅子から立ち上がる動作にも関係するため、日常生活の中で取り入れやすい自主トレのひとつです。
立った状態での運動に不安がある方でも、安定した椅子を使用することで比較的取り組みやすくなります。
印刷して使える自主トレプリントとして、ご自宅での運動や介護施設、通所リハビリ、病院での運動指導などにご活用ください。
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もも上げ運動で使う筋肉
もも上げ運動では、主に次の筋肉を使います。
- 腸腰筋
- 大腿直筋
- 腹部や体幹周囲の筋肉
腸腰筋は、股関節を曲げて脚を持ち上げるときに働く筋肉です。歩行中につま先を床から離し、脚を前へ運ぶ動きにも関係します。
大腿直筋は太ももの前側にある筋肉で、股関節を曲げる動作や膝を伸ばす動作に関わります。
これらの筋肉を動かすことで、歩行や立ち上がりなど、日常生活に必要な動作を支えることにつながります。
もも上げ運動のやり方
1.椅子に浅く座ります
安定した椅子に浅めに腰かけます。
背中を丸めすぎず、できる範囲で背筋を伸ばしましょう。両足は床につけ、足裏が安定する位置に置きます。
2.片方の太ももを持ち上げます
片方の膝を、ゆっくりと上に持ち上げます。
膝だけを動かすのではなく、太もも全体を持ち上げるように意識しましょう。つま先は力を入れすぎず、軽く持ち上げます。
3.ゆっくり元の位置へ戻します
膝を上げた位置で2〜3秒ほど止めたあと、ゆっくりと足を床へ戻します。
足を勢いよく下ろさず、動きをコントロールしながら行いましょう。
左右を交互に繰り返します。
回数と頻度の目安
回数の目安は、左右それぞれ10回を1〜3セットです。
頻度は、体調に合わせて1日1〜2回程度を目安に行います。
最初から決められた回数を行う必要はありません。疲れやすい方は、左右5回ずつから始めても構いません。
体調や体力に合わせ、無理のない範囲で続けることが大切です。
運動を行うときのポイント
背筋を伸ばして行う
背中を大きく丸めたまま行うと、太ももを十分に持ち上げにくくなります。
無理に胸を張る必要はありませんが、頭が上から引っ張られているようなイメージで姿勢を整えましょう。
反動を使わずにゆっくり動かす
身体を後ろへ倒したり、勢いをつけたりせずに行います。
脚をゆっくり持ち上げ、ゆっくり下ろすことで、筋肉を意識しやすくなります。
呼吸を止めない
力を入れるときに息を止めてしまうことがあります。
自然な呼吸を続けながら、ゆっくりと運動しましょう。
安全に行うための注意点
運動中に痛みや強い疲れ、息苦しさ、めまいなどが出た場合は、すぐに中止してください。
椅子は、キャスター付きや折りたたみ式ではなく、床に置いたときに動きにくい安定したものを使用します。
座った姿勢が不安定な方は、机や手すりに手を添えて行いましょう。転倒の危険がある場合は、一人で無理に行わず、ご家族や介助者、医療・介護専門職に相談してください。
また、股関節や腰、膝に痛みがある方、手術後の方、運動制限を受けている方は、事前に医師や理学療法士などへ確認してから行ってください。
こんな方におすすめです
もも上げ運動は、次のような方が取り入れやすい運動です。
- 歩くときに足が上がりにくい方
- つまずきが気になる方
- 立ったままの運動に不安がある方
- 座ってできる下肢運動を探している方
- 自宅で手軽に運動を続けたい方
- 高齢者施設で行える体操を探している方
ただし、身体の状態や運動の適応は一人ひとり異なります。安全性を確認しながら実施してください。
自主トレプリントの活用方法
今回のプリントには、運動方法だけでなく、回数、頻度、ポイント、注意点もまとめています。
ご自宅では、目につきやすい場所に置いて運動内容を確認するために使用できます。
病院や介護施設では、次のような場面で活用できます。
- 退院時の自主トレ指導
- 通所リハビリでの個別運動
- デイサービスでの体操
- 高齢者向けの運動教室
- ご家族への運動方法の説明
- 居室内での運動支援
プリントを渡すだけでなく、最初は専門職や介助者と一緒に動きを確認すると、より安全に取り組みやすくなります。
まとめ
椅子に座って行うもも上げ運動は、特別な道具を使わずに取り組める自主トレです。
股関節や太もも周りの筋肉を動かし、歩行や立ち上がりに必要な動作を支える運動として活用できます。
大切なのは、たくさん行うことではなく、正しい姿勢で無理なく続けることです。体調に合わせて回数を調整し、安全な椅子と環境を準備して行いましょう。
※本プリントは一般的な運動方法を紹介するものです。治療や運動の効果を保証するものではありません。痛みや持病、運動制限がある方は、医師や理学療法士などの専門職へご相談ください。